取材先企業:株式会社エス・ワイ・エス
事業:宿泊予約システム「OPTIMA BOOKING」の開発・運営
従業員数:29名
課題:選考過程での途中辞退率
採用ポジション:セールス、カスタマーサクセス、エンジニア等
採用成果:歩留まり改善
SaaSプロダクトである直販予約に特化した宿泊予約システム「OPTIMA(オプティマ)」の開発、運営を行う。「直販の最適化と最大化を実現する」をミッションに掲げ、宿泊施設の価値を旅行者にダイレクトに届ける良質な予約体験を提供。「OPTIMA」の利用施設数はリリースからわずか3年で2,000施設を超え、業界シェアトップクラスのサービスに発展している。
現在、組織・事業ともに成長フェーズにあり、人員強化のため積極採用を推進中。採用活動では「ひとり一人に寄り添う」「私たちの”人物像”をつくらない」という採用ポリシーのもと、候補者と対等な姿勢で向き合う選考を行っている。
採用体制をゼロから再構築
弊社は1999年創業の会社です。4年前に主力ツールとなる宿泊予約システム「OPTIMA(オプティマ)」をリリースし、同時期に社内体制もまったく新しいものとなりました。
昨年までは人事担当者は1名体制だったため、リソース不足から攻めの採用はできていない状態でした。エージェントとも繋がってはいたものの、実際はアクティブに動かせていない状態でしたね。
ちょうど一年ほど前に本格的に採用体制を整えていく方針になり、そこでエス・ワイ・エスの人事に参画したのが私たちです。当時は採用向けの会社概要資料などもこれから準備していく段階だったので、腕が鳴るぞ、という感じでこれからの新しい組織づくりに期待して入社しました。
入社してからは、まず採用の現状把握を行いました。そこで見えてきた課題が、ターゲット人材の言語化が出来ていないことによる歩留まりの低さと、選考途中の辞退率の高さです。
ターゲット人材の言語化については、求める人物像のスキルやペルソナ像の言語化が不十分であったことでミスマッチが生じ、歩留まりが低い状態を引き起こしていました。そこで、採用要件について定量・定性の両面から言語化するため、事業部とすり合わせをし、歩留まり改善を目指していこうとなりました。
選考途中の辞退については、候補者向け会社情報の不足と、選考のプロセス設計が不十分なことによるものではないかと考えました。弊社は宿泊予約システムを提供するSaaS企業ですが、BtoB事業でありかつ業界特有の構造に向き合っていることから一般的には認知されづらく、候補者に事業内容や魅力を伝えきれていなかったこと。これについては、基本的な会社概要などの採用向け資料や、HPの採用ページを充実させるなどの対応を行いました。
それから、選考のプロセス設計が出来ておらず、面接段階でアトラクトできていなかったことで選考辞退につながっていました。現場の担当者と何度も打合せを行い、対話を重視し、一緒に働きたいと思ってもらえるように面接手法を見直していきました。
対話を重視する採用戦略に活用できる「circusAGENT」
circusAGENTは採用体制を整える段階で早期に導入を決めました。私たちの採用では対話を重視しているのですが、弊社の採用ポリシーと、circusAGENTの仕組みに親和性を感じたのが導入の決め手でしたね。
というのも、弊社では採用において企業と候補者はイーブンだと思っていて。一方的に選考するのではなく、お互いが同等の立場で対話をして、企業側の担当者も自己開示をしながらしっかりと面接でアトラクトし、会社として候補者に選んでもらおうというところも戦略としてやっているんです。
この考えのもとポリシーも作成し、HPの採用ページ上で開示しています。事業部にもポリシーの共有を行い、面接の際の指標にもしてもらいました。
弊社の候補者との対話を重視する採用方針は、中小規模のエージェントさんと相性がいいと思っているんです。というのも、大手ではない人材紹介会社さんは、個人に向き合ってキャリアパスを考えながら紹介するスタイルが多い傾向にあると思うんです。ご本人の意向を尊重した上で、会社側の魅力も伝えてアトラクトしてくれるんですよね。なので、弊社としてもそういうエージェントさんとのお付き合いを増やしていきたかったのですが、リソースが足りなくて。circusAGENTであれば、対話を重視するエージェントさんとプラットフォーム上で効率的につながることができる点がすごくいいと思いました。
それから、独自ルートで開拓している人材紹介会社さんって、候補者はいるけど紹介する先がなくて困っていたりするんですよね。集客する候補者に対しては皆さんコストを費やして接点を持っているのに、マッチング先がないというのはすごくもどかしい状態です。circusAGENTによって、エージェントさんにとっても紹介する求人の選択肢が広がるし、候補者さんも、本当にマッチする求人に出会えていい転職ができる。ステークホルダーも含めてメリットがあるツールだと感じましたね。
実は私たち二人とも、人事と人材紹介会社のどちらの経験もあって。特に人材会社では、まさに候補者と向き合って求人紹介することを重視していたため、それが現在の採用ポリシーにつながっているんです。
「エージェント向け情報」がターゲット人材の言語化を促進
circusAGENTを実際に使ってみてよかったのが、採用体制を整えていく中で、求人票に記載する「エージェント向け情報」が、弊社の採用課題となっていた「ターゲット人材の言語化」をしていく際の指標として活用できた点です。例えば、「選考見送りの理由」などは通常の求人票にはない項目ですし、あまり言語化しない部分ではありますが、記載にあたって過去の選考資料を振り返って分析するきっかけになりました。加えて、事業部が求めるスキル要件の部分も、マネジメントなら何人規模ならいいのかなど、定量的な指標を定めていきました。
導入当初、求人票は必要最低限しか埋めていなかったんですが、ターゲット人材を言語化してエージェント情報を埋めていく中で、明らかにマッチ度が上がったんです。通常、エージェントと直接やり取りする際、求める人物像の情報は口頭でお伝えする程度で、そこまで詳細に伝える機会は少なかったのですが、circusAGENTでは「ここを埋めればいいんだ」というのが感覚としてわかるUIになっているのがいいですね。
内定承諾率3.3倍!「circusAGENT」で効率的にアトラクトでき、歩留まり改善に
circusAGENTを本格的に導入し始めて半年程度になりますが、成果として4名の内定、2名の内定承諾に加えて課題としていた歩留まり改善を達成することができました。通常のエージェント経由と比較すると、書類通過率は1.4倍、内定承諾率は3.3倍とよい結果が出ています。
内定承諾率が高い理由について、circusAGENT上で推薦してくれるエージェントは一人ひとりに向き合っているからこそ、しっかりアトラクトとクロージングをしてくれているのではないかと考えています。
エージェントと直接やり取りする場合、規模の大きい人材紹介会社であるほどRAからCAまでの情報連携が難しかったりしますが、circusAGENTであれば伝えたい情報は求人票の「エージェント情報」欄に記載できるので、情報連携の過程を挟まずダイレクトにCAへ情報を伝えることができます。
対話重視のアトラクト採用に最適なツール
弊社のように、選考での対話を重視する企業にはcircusAGENTはマッチするツールだと思います。求人票を充実させることで、丹念にカウンセリングを行ってくれるたくさんのエージェントと効率的につながることができますし、SaaSのような一見しただけでは業務領域や事業内容がわかりにくい企業でも、丁寧にアトラクトして求人の魅力を伝えてくれます。
特に弊社ではビジネス領域の職種でcircusAGENT経由の推薦と相性の良さを感じていますので、情報の精度をさらに高めて採用に繋げていきたいですね。今後とも、自社の魅力をよりしっかりと言語化し、多くの方に認知してもらえるよう尽力していきます。