人材紹介会社が”いらない”と思って「中抜き」をするのはリスク|裁判事例もあわせて紹介

人材紹介会社に対して右から左へ人材を横流ししているだけで、数百万円の手数料は高すぎると感じ「正直、いらないのでは?」と思ったことはありませんか?

特に採用予算が限られる企業にとって、成功報酬の負担感は決して軽くありません。そのため、紹介された人材と直接連絡を取り、手数料を浮かせたい(いわゆる中抜き)という誘惑に駆られるケースもあります。

しかし、結論から言えば、その行為は企業の社会的信用を失うことになるため、やめましょう。

本記事では、人材紹介会社の役割を整理しつつ、「中抜き」がなぜ違反になるのかを具体的に解説します。人材紹介会社を通さず「裁判」になったトラブル事例や「中抜きをするとなぜ発覚するのか」についてもまとめているので、ぜひ最後までお読みください。

この記事で分かること

  • 人材紹介会社の提供価値
  • 企業が人材紹介会社から「中抜き」をするパターン
  • 人材紹介会社を通さず「中抜き」をすることのリスク
  • 人材紹介会社を通さず「裁判」になったトラブル事例
  • 人材紹介会社から中抜きするとなぜ発覚するのか

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人材紹介会社は「人材の横流し」で「いらない」存在だと思っている貴方へ

まずは、人材紹介会社が提供している価値を整理します。

人材紹介会社の提供価値

  • 提供価値①|業界内の採用市場状況について精通している
  • 提供価値②|企業にとって最適な人材をスクリーニングしてくれる
  • 提供価値③|企業の魅力について候補者に適切に伝えられる

提供価値①|業界内の採用市場状況について精通している

人材紹介会社の大きな価値は、業界・職種ごとの採用市場を踏まえたうえで、採用戦略や人材要件の精度を高められる点です。人材紹介会社は、多くの企業と求職者の動向を把握しているため、表に出にくい情報を持っています。

例えば「直近で年収相場が急上昇している職種」や「転職希望者が動き出すタイミング」などは、自社単独ではなかなか把握しきれません。このような市場感を共有してもらうことで、企業側は採用活動を進めやすくなります。

市場の全体像に基づいたアドバイスは、単なる「人材の横流し」では提供できない明確な価値です。

提供価値②|企業にとって最適な人材をスクリーニングしてくれる

人材紹介会社は、職務経歴書上のスペックだけでなく、本人の志向性やキャリアの優先順位まで面談で確認したうえで、候補者を選定します。

自社で公募する場合、条件は満たしているが、社風や方向性が合わない応募者が混在しやすくなります。その結果、本来不要な面接対応に追われ、採用担当者の工数が膨らんでしまうケースも少なくありません。

その点、人材紹介会社を活用すると、プロの目で一定のフィルターがかけられた「確度の高い候補者」とだけ会えるようになります。給与等の条件も事前にすり合わせるため、最終局面でのミスマッチや辞退を防げる点もメリットです。

提供価値③|企業の魅力について候補者に適切に伝えられる

人材紹介会社は、企業の魅力を候補者に適切に伝える役割も担っています。求職者は求人情報だけでなく、実際の働き方や職場の雰囲気などの「数字や条件では見えない情報」も重要視します。

このような情報は、企業側が直接伝えるとポジショントークになりやすく、自社の魅力が正確に伝わりきらないケースも少なくありません。人材紹介会社は第三者の立場から伝えることで、候補者の不安や関心に合わせて情報を補足し、入社意欲を自然な形で後押しできます。

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それ違反です。企業が人材紹介会社から「中抜き」をするパターン

ここからは実際に、企業が人材紹介会社から「中抜き」するパターンをいくつか紹介します。

企業が人材紹介会社から「中抜き」をするパターン

  • パターン①|不採用通知を出してから直接採用を出す
  • パターン②|時間を置いてからアプローチをかける
  • パターン③|求職者に対して報酬の上乗せを条件に直接採用をかける

パターン①|不採用通知を出してから直接採用を出す

まずは、人材紹介会社に対しては不採用と伝えつつ、裏で求職者に直接連絡を取り、採用を持ちかける手口です。求職者には「一度は見送ったが、社内で再検討した結果、直接であれば前向きに話を進めたいと持ちかけ、履歴書の再提出や面談を求めます。

求職者が業界の慣習や契約関係に詳しくない場合、不自然さに気づかないまま応じてしまうケースがあります。

しかし、どのような形式をとっても「紹介がきっかけ」である事実は変わらないため、明白な契約違反です。

パターン②|時間を置いてからアプローチをかける

中抜きが発覚するリスクを下げるため、あえて一定期間を空けてから求職者に連絡を取るケースも見られます。人材紹介会社とのやり取りが落ち着いた頃を見計らい、直接採用を打診する流れです。

この方法は「しばらく前に紹介された候補者だから問題ないのでは」と誤解されがちです。

しかし、多くの紹介契約では、紹介後6か月や1年といった一定期間、直接採用を制限する条項が設けられています。時間を置いたからといって、契約上の義務が消えるわけではありません。

短期的にはリスクを回避できたように見えても、後から問題が発覚する可能性を含んだ行為であることは認識しておきましょう。

パターン③|求職者に対して報酬の上乗せを条件に直接採用をかける

人材紹介会社に支払うはずだった手数料分を「入社時に特別ボーナスを支給する」といった条件を提示するケースもあります。

企業・求職者双方にメリットがあるように映るかもしれませんが、この方法も紹介契約に反する行為です。金銭条件を使って紹介会社を排除しようとした事実が残れば、企業の信頼は確実に損なわれます。

短期的なコスト削減を優先した結果、信用面でリスクを高めてしまう点を踏まえると、健全な採用手法とはいえません。

人材紹介会社を通さず「中抜き」をすることのリスク

人材紹介会社を介さずに採用できれば、表面的にはコスト削減につながるように見えるかもしれません。

しかし中抜きは、一時的なメリット以上に、企業経営や採用活動に深刻な影響を及ぼすリスクを抱えています。ここでは、企業側が負うリスクについて確認していきましょう。

人材紹介会社を通さず「中抜き」をすることのリスク

  • リスク①|契約違反による金銭的リスク
  • リスク②|採用市場での企業信用低下リスク
  • リスク③|候補者との信頼関係が崩れるリスク
  • リスク④|将来的なトラブル・訴訟リスク

リスク①|契約違反による金銭的リスク

紹介された候補者を一定期間内に直接採用した場合は契約上、違約金が発生することが一般的です。中抜きをした場合、紹介手数料の全額、もしくは契約で設定された違約金を請求される恐れがあります。契約内容によっては、数百万円単位の支払いを求められるケースも珍しくありません。

実際に、違約金条項が裁判で有効と判断された事例も存在します。採用コストを抑えるつもりの行為が、結果として経営リスクを高める要因になりかねません。契約内容を遵守し、適切なプロセスを踏んで採用活動を進めましょう。

リスク②|採用市場での企業信用低下リスク

中抜き行為が明るみに出れば、人材業界内で「契約を守らない企業(ブラックリスト)」として情報共有されるリスクが高いです。

人材紹介業界は横のつながりが強く、悪質なトラブル情報はすぐに広まります。一度信用を失えば、他社からも取引を断られ、紹介会社という採用ルートが完全に閉ざされます。

リスク③|候補者との信頼関係が崩れるリスク

「紹介会社には内緒でお願いします」と口裏合わせを求められれば、候補者は貴社のコンプライアンス意識に強い不信感を抱きます。入社前から信頼関係が崩れているため、帰属意識は育たず、早期離職につながります。

また、その不誠実な対応がSNSや口コミサイトなどで拡散されれば、将来の採用ブランディングにも致命傷を与えかねません。過去に金銭トラブルがあった会社といったレッテルが貼られれば、優秀な人材ほど貴社を警戒し、応募を避けられてしまいます。

リスク④|将来的なトラブル・訴訟リスク

中抜きは、法的紛争(裁判)に発展する可能性が高い行為です。

多くの契約書には、紹介後1年〜2年にわたり直接採用を制限する「遡及条項」が設けられています。この期間内であれば、どのような抜け道を画策しても契約違反と見なされます。

実際の判例でも「候補者から自発的に連絡があった」「違約金が高すぎる」といった企業側の主張は、認められないケースが少なくありません。

一度訴訟になれば、手数料以上の賠償金に加え、弁護士費用や対応工数も発生します。コスト削減のつもりが結果として、正規の手数料を大きく上回る代償を払うことになります。

人材紹介会社を通さず「裁判」になったトラブル事例

ここからは、実際に裁判になったトラブル事例を見ていきましょう。

人材紹介会社を通さず「裁判」になったトラブル事例

  • 事例①|求職者と直接連絡を取って採用した事例(令和4年4月19日東京地方裁判所判決)
  • 事例②|候補者が自ら申し込んで直接採用をした事例(令和4年6月14日東京地方裁判所判決)

事例①|求職者と直接連絡を取って採用した事例(令和4年4月19日東京地方裁判所判決)

本件は、企業が人材紹介会社を通さずに求職者へ直接連絡し、そのまま採用した行為が契約違反に当たるのかが争点となった事案です。

契約では、紹介日から12か月間は、選考終了後であっても直接連絡を取る場合には事前通知が必要とされていました。違反時には紹介手数料に加えて違約金(手数料の2倍)を支払う旨が定められていた事実があります。

求人企業は「求職者からの自発的連絡」「早期退職による返金対象」などを主張しました。

しかし、裁判所はいずれも認めず、人材紹介会社の紹介手数料および違約金請求が全面的に認められました。

事例②|候補者が自ら申し込んで直接採用をした事例(令和4年6月14日東京地方裁判所判決)

本件は、人材紹介会社が紹介した医師候補者について一度は不採用となったものの、その後候補者が再応募し、直接採用されたケースです。

契約では、紹介された求職者を申込書なしで採用することを禁止し、違反した場合には紹介手数料を支払うと定められていました。

医療法人側は「手数料率が未確定」「紹介会社が交渉を断念した債務不履行」「権利濫用」を主張しましたが、裁判所はいずれも否定しました。人材紹介会社の紹介手数料請求が認められています。

人材紹介会社から中抜きするとなぜ発覚するのか

最後に、人材紹介会社を通さずに採用すると、中抜きが発覚する理由について解説していきます。

人材紹介会社から中抜きが発覚する理由

  • 理由①|候補者本人からの情報提供がある
  • 理由②|他エージェント経由で情報が入る

理由①|候補者本人からの情報提供がある

中抜きが発覚するきっかけとして多いのが、候補者本人から人材紹介会社への相談・報告です。企業から直接連絡を受けた求職者が不安を抱き、紹介元に確認を入れるケースは多くあります。

実際、令和3年3月17日東京地方裁判所判決でも、求職者が企業の対応に不信感を抱き、職業紹介事業者へ報告したことが発覚の端緒となりました。候補者の判断で、人材紹介会社に事実が伝わり、問題が発覚するリスクがある点は認識しておきましょう。

理由②|他社のエージェント経由で情報が入る

他社のエージェント経由で情報が入り、中抜きが発覚するケースがあります。例えば、候補者が「以前、別のエージェントから同じ企業を紹介された」と何気なく話したことで、情報がつながるケースです。

エージェント同士は業界内で一定のネットワークを持っているため、過去の紹介履歴との照合がされやすくなります。過去の紹介履歴が浮かび上がることで、後から説明を求められるリスクは十分に考えられます。

まとめ

人材紹介会社は「いらない」と思われることもありますが、採用市場の把握から候補者選定、企業の魅力訴求まで幅広い役割を果たしています。

手数料を避けるために中抜きすると、契約違反による金銭的負担や企業信用の低下といったリスクを招きかねません。採用コストだけに目を向けるのではなく、法的・信用面を踏まえたうえで、人材紹介会社を活用することをおすすめします。

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