システムの基本機能・活用メリットを紹介
人材紹介事業の業務効率を上げるために、人材紹介会社専用の業務システムを利用してみませんか?人材紹介は労働集約型のビジネスモデルであるため、マンパワーで求職者と企業をマッチングするには限界があります。
本記事では、人材紹介システムの基本機能や料金、利用メリットについてまとめます。おすすめの人材紹介システムも取り上げてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
また、求人獲得での効率化で役立つ求人データベースに関しては以下の記事で詳しく紹介しています。
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人材紹介システムとは
人材紹介システムとは、人材紹介会社(転職エージェント)に特化した業務システムです。人材紹介システムは、求人や求職者情報の管理や、顧客との連絡機能をはじめ、求人票の作成、日程調整、帳票出力、求人データベースの機能まで、さまざまな機能を兼ね揃えています。
求人票をWordやGoogleドキュメントで作成し、求職者と企業のマッチングの進捗状況をExcelやGoogleスプレッドシート、タスク管理のアプリケーションなどで管理する企業は少なくありません。しかしこれらの業務ツールでの管理は、人材紹介ビジネスに特化しているわけではないため限界があります。
次の章で、人材紹介システムの代表的な機能を取り上げて、内容を紹介します。
機能一覧
代表的な人材紹介システムの公式サイトをもとに、共通する基本機能をまとめてご紹介します。
主な機能一覧
- 会社情報管理
- 求人・求職者管理
- マッチング
- スケジュール調整
- 進捗(プロセス)管理
- 帳票作成・出力
- 受注・売上管理
- 媒体連携
- 各種レポート・データ集計
1つずつ、特徴や活用方法を解説します。
※参考にしたサービス・公式サイト一覧(2023年4月時点の情報を参考に執筆しています。)
PORTERS Agent(https://hrbc.porters.jp/features/)
CAREER PLUS(https://careerplus-info.com/)
FalconDB(https://www.falcon-db.com/)
プレースメントナビ(https://www.uts-navi.com/placement/)
会社情報管理
会社情報管理とは、取引先企業の基本情報や、営業履歴を登録して管理できる機能です。
基本情報とは、社名、所在地、電話番号、ホームページなどで、営業履歴とは取引先の担当者名や会話内容などのメモを日付とともに残せる機能のことです。
記録できる会社情報の基本項目は、どの人材紹介システムもほとんど同じです。会社情報を登録しておけば、気になる企業をすぐに検索できるほか、アプローチする際に「最近誰が営業をして、最後にどんな会話をしたか」を確認でき便利です。
求人・求職者管理
企業の求人票データや、求職者のプロフィールなどを登録・管理できる機能です。
自社でフォーマットを作成し、手作業で求人票を作っている人材紹介会社もいるかもしれませんが、人材紹介システムを利用すれば簡単に求人票作成が可能です。PDFやExcelで出力もできるので、顧客に送付するときもスムーズになります。
求職者の情報としては、社歴や業務経験、保有資格をはじめ、求職者の人となり・雰囲気などの面談メモを残せます。求職者ごとに担当のアドバイザー設定や、「求人紹介前」「選考中」「内定通知済」といったステータスの設定・管理もできます。
求人や求職者情報をシステムに登録しておけば、「この求人条件に合う経歴の求職者は登録していたかな」と検索できます。
マッチング
マッチング機能とは、人材紹介システムに登録された求人と求職者データを自動的に紐づけて、マッチング可能な組み合わせを提案する機能です。マッチングを行う項目をカスタマイズできるものが多く、求職者の希望年収や過去の経験職種などと求人を自動マッチングできます。
スケジュール調整
選考の日程調整をスムーズにするのが、人材紹介システムのスケジュール調整機能です。例えば、人材紹介システムのportersには、ZLOSS(ジーロス)という独自のスケジューラー機能が備わっています。
求職者や採用担当者に、「希望日時を教えてください」と何度もメールをする必要がなく、スケジューラーのURL上でやり取りが完結します。
スケジューラー機能で設定された日時は、Googleカレンダーなど外部ツールとも連携されるのも便利な特徴です。
進捗(プロセス)管理
企業、求職者それぞれへの提案状況や歩留まりなど進捗を管理する機能です。どの顧客に、何のアクションをとるべきかが明確になるほか、どのキャリアアドバイザーや営業の進捗が止まっているかも把握できます。
書類選考から一次・二次・最終面接までフローを細かく設定できるため、属人的な対応漏れを防ぎます。
帳票作成・出力
人材紹介システムでは、人材紹介に必要な各種帳票の作成や出力をワンストップでできるため便利です。ほとんどの人材紹介システムでは、次の書類作成が可能です。
- 求人票
- キャリアシート
- 履歴書
- 推薦状
- 職業紹介事業報告書
- 人材紹介基本契約書
- 求人管理簿/求職者管理簿
- 手数料管理簿
テンプレートのカスタマイズは、システムによっては追加費用がかかる場合もありますが、基本的な帳票作成や出力はシステムの基本料金に含まれていることがほとんどです。
受注・売上管理
受注情報を一覧化し、年収や手数料など各種売上情報をまとめる機能です。
手数料の計算から請求書の発行までワンストップで対応でき、分割請求などカスタマイズも可能です。担当者や入社日ごとの売上管理もできるため、事業の状態を常に数値で把握できるのが魅力です。
媒体連携
人材紹介システム以外にも、既に使用している媒体や各種ツールと連携できるため、業務効率化が図れます。
連携可能な媒体はシステムによって差がありますが、例えばindeedのような検索エンジン、リクルートのRAN SystemやパーソルキャリアのDODA Mapsなどのスカウトシステム、LINEやSMSなどコミュニケーションツールとの連携が可能です。
デフォルトで連携できなかったとしても、相談すれば各種API連携など開発対応が可能なシステムもあります。自社で連携したいツールを先に洗い出してから、システム提供会社の対応範囲を確認するとスムーズです。
各種レポート・データ集計
マッチング、推薦、面接設定、面接、内定、入社など各項目の数を集計し、グラフやレポートを表示する機能です。
手作業でExcelに入力した数値を計算する必要はなく、ワンクリックでダッシュボードを確認できるため、事業の状態を振り返りやすくなるでしょう。
担当者、エリア、年齢ごとの選考通過率を計算したり、応募数の多い求人をひと目で確認できたりなど、さまざまな角度から事業を分析・集計・レポーティングしてくれます。
人材紹介システムの料金
人材紹介システムは、初期導入費用と月額費用で構成されているケースが多いです。また、料金を公表しておらず、資料請求の後に見積りをもらう流れが一般的です。
例)CAREER PLUS
- 初期導入費用と月額費用に分かれる
- 月額利用料は、アカウントごとの月額利用料金とオプション利用料金に分かれる
- 1アカウントから契約可能
https://careerplus-info.com/faq/
例)PORTERS Agent
- 初期導入費用 100000円
- 月額利用料 1ユーザーあたり15000円(11ID以降は7500円)
- 有料、無料のオプションあり
例)FalconDB
- 求職者数1000名まで無料
- 1000名を超えるとエージェントアカウント1つあたり月額10000円
- 初期費用無料
上記の価格は2024年2月の記事執筆時点のものです。利用の際は、各提供会社に問い合わせの上、確認してください。
人材紹介システムのメリット
人材紹介業に特化したシステムを利用するメリットを、改めて3つ取り上げご紹介します。
1.業務効率化
人材紹介システムを利用する最大のメリットは、業務効率化を推し進め、無駄なコストを削減できることです。下記は一例ですが、社員1名あたり、1か月で85,000円のコストカットになると謳っているシステム提供会社もいます。
例)MatchinGood https://www.matchingood.co.jp/feature-effect/
- 社員の時給を2500円と仮定し、34時間削減した場合、月85000円の費用対効果がある
- 各媒体への求人掲載を行う時間が、1求人あたり15分ほどのところ、システム利用で1分になる
ExcelやWordなどの業務ツールを駆使すれば、求人票作成や顧客情報管理ができます。しかし、Excelなどに手作業で帳票のフォーマットを作成したり、売上計算のために関数を調べて入力したりする手間暇を考えると、人材紹介システムを利用したほうが業務効率化しやすいでしょう。
2.選考情報・フローの一元管理
選考状況やフローを1つのシステムで一元管理できるのも、人材紹介システムを活用するメリットです。人材紹介会社によっては、営業担当それぞれに声をかけて進捗状況のヒアリングを行い、ミーティングで情報共有するなど、時間をかけて選考状況をチェックしているケースもあります。
しかし、人材紹介システムを使えば、ワンクリックで担当者ごとの進捗を閲覧でき、過去の顧客やり取り履歴も残ります。属人的で工数のかかる管理から、システムで統一されたスムーズな管理体制に移行できるのは大きな魅力でしょう。
3.マッチング数の増加
業務効率化の中でも、自動マッチング機能などでマッチング数を増やせるのもメリットです。マッチング数が増えれば、それだけ売上拡大につながります。マッチング機能を活用すれば求人・求職者の見落としも防げますし、マッチングに頭を悩ませる時間を省いて、顧客とのやり取りに集中できるでしょう。
人材紹介システムを選ぶポイント
複数の人材紹介システムの中から、自社に合ったシステムを選ぶためのポイントをお伝えします。
必要な機能はそろっているか
まずは、自社に必要な機能がそろっているか、各提供会社の公式サイトや営業担当に確認をしましょう。
本記事で取り上げた機能が、どのシステムにも100%備わっているわけではありません。ほとんどのシステムで求人票や求職者の情報入力はできるものの、登録できる項目はシステムによって微妙に異なります。
自社の業務スタイルにあわせて、どの機能が必須なのか、カスタマイズして機能追加したいのかなど確認しましょう。
費用対効果
次に考えるべきポイントは、やはり費用対効果です。仮に、1名で人材紹介会社を経営している場合、初期費用を10万円以上かけて人材紹介システムを導入すべきかどうかは、意見がわかれるところです。
もちろん小規模の人材紹介会社はマンパワーが限られているからこそ、費用対効果を感じられるケースもあります。冷静に事業の売上や経費のバランス、今後の成長イメージなどさまざまな要素を分析して判断すべきでしょう。
各種連携やカスタマイズ性
今回ご紹介した基本機能の中でも、各種連携やカスタマイズ・オプションの有無は、システムごとに差が出やすい部分です。絶対に連携したい外部ツールはあるのか、API連携やオプションにはいくらかかるか、どこまでカスタマイズができるかなど、使用シーンを想像しながら細かくチェックしましょう。
求人票は作成できるけど、職業紹介の事業報告書の作成ができないなど、痒い所に手が届ききっていない人材紹介システムもあります。どこまでシステム内で対応したいか検討しつつ、判断をしてください。
おすすめの人材紹介システム
最後に、おすすめの人材紹介システムを3つ取り上げてご紹介します。システム選びの参考にしていただければ幸いです。
PORTERS Agent
PORTERS Agent(https://hrbc.porters.jp/)
提供会社:ポーターズ株式会社
portersは、2000社を超える人材紹介会社が利用するクラウド型マッチングシステムです。社員数2名から1000名を超える企業まで幅広く提供実績があります。基本機能の種類は他システムより多く、API連携や各種オプションの価格も公式サイトで確認できるため、非常に安心感があります。
独自の日程調整スケジューラー機能もあり、主要媒体とは20以上も連携、カスタマイズも柔軟に対応しています。導入事例も豊富で、中には年間で数百万円以上もコストカットできたという声もあり、非常に心強い存在です。
CAREER PLUS
CAREER PLUS(https://careerplus-info.com/products/)
提供会社:ブレイン・ラボ株式会社
CAREER PLUSのサポートは専任体制となっており、導入時の初期設定や業務設計などを細かくアシストしてくれるというクチコミがあります。基本機能や導入事例はportersよりやや少なめな印象ですが、人材紹介と派遣領域にまたがってサービスを提供しており、問題なく業務効率化を後押ししてくれるでしょう。
circus AGENT
circus AGENT(https://circus-group.jp/circus/foragent/)
提供会社:circus株式会社
circus AGENTは、人材紹介向けの求人データベースですが、面談した求職者情報を管理したり、歩留まり分析や各種KPI管理ができたりするなど、業務管理ツールが一部搭載された人材紹介システムです。
人材紹介で必須となる求人獲得をスムーズに行いながら、求人・求職者管理、選考機能も使用できます。日々の業務管理はもちろん、質の高い求人を継続的に確保したい会社に向いています。
まとめ
人材紹介システムは、人材紹介会社に特化した業務効率化を推し進めるシステムです。ExcelやWordでは時間がかかる各種情報の管理や、属人的になりやすい作業をシステム上で一元管理し、無駄なコストカットが可能です。気になるシステムがあれば、1度資料請求をして詳しい内容を確認してみてはいかがでしょうか。
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