circusAGENT|人材紹介会社専用・求人データベース

圧倒的な求人提案の質で初年度売上8000万円へ!少数精鋭で業界課題に向き合うOVER DOOR社の独自戦略

取材先企業
株式会社OVER DOOR
社員規模
3名
事業内容
人材紹介(新卒・中途)/採用コンサル・代行・求人広告
課題
求人提案のバリエーション不足、提案・面接対策の経験

今回インタビューさせていただいたのは、リクルート出身の山田氏が立ち上げた株式会社OVER DOOR様。5〜10社というごく少数の厳選した求人を提案することで、高い求職者満足度と安定したリファラルにつなげています。

免許取得後まもなく、circusAGENTの導入により初年度から売上目標を大幅に上回る成果を実現。「とにかく真摯に丁寧に求職者に向き合うことで、採用企業を向きがちな業界構造を変えたい」という強い想いをベースに事業を拡大しています。来期で2億7,000万円の売上を目指す注目の人材紹介会社です。

株式会社OVER DOORのcircusAGENT活用ポイント
圧倒的な求人数で提案のバリエーション不足を解決
詳細な面接情報・選考データで業界未経験でも質の高い提案が可能に
自社採用でも活用!推薦が月10件以上で思わぬ良人材も推薦される
CS体制の手厚いサポートで機能を使い倒し、業務効率を大幅改善
RA機能で直接契約の課題をクリア、シェア求人からも多数の決定を創出

リクルート15年の経験を活かした独自の人材紹介

副業から会社の立ち上げ、人材紹介事業への本格参入まで

経歴としては、2008年にリクルートに入社し、不動産事業で法人営業を15年間経験。その間、副業で人材紹介会社の集客のお手伝いをすることがある程度でした。

この事業自体は面白いと思っていたので、いつか自分でやりたいと思っていました。ただ、人材紹介は兼業できずキャッシュも必要なので、計画より1年ほど事業開始が遅れました。

2022年2月に会社を設立したものの、当初は人材紹介ではなく、採用コンサルや求人広告などの事業を並行して行っていました。リクルートを退社したのが2023年6月末で、約1年半は会社員と経営者の両方を兼業していた形です。

人材紹介免許取得から現在のメンバー構成へ

2024年に人材紹介免許を取得し、本格的に人材紹介事業をスタート。現在の事業体制は社員3名で、うちCA(キャリアアドバイザー)が2人。スカウトを打つアシスタントと事務は業務委託というメンバー構成です。

現在のメイン事業は人材紹介で、今後は人材紹介の中途と新卒、あとは採用コンサルを様々な会社の採用成功の知見、スカウト送付の知見を活かして伸ばしていこうと考えています。

業界構造を変え、本当に求職者のためになる転職支援へ

一番は会社の理念にも置いていますが、売上を最重要視するというよりは、「求職者一人ひとりのキャリアと向き合って提案しよう」「家族だと思うぐらいの熱量で提案しよう」というスタンスでいます。

「一人ひとりの可能性が無限に広がる社会をつくる」ことが重要で、だからこそサポートにこだわってほしいと思っています。決してないがしろにしないし、コミュニケーションも細かく取る。転職活動する時は不安な時期だと思うので、細かくコミュニケーションを取るようにしています。

大手のエージェントだとAIマッチングも出てきているほか、「あと40社エントリーしましょう」「応募を出すことが先決」という数優先になることもあります。そんな業界構造自体を変えていくこと、それが一番大事にしているところです。

立ち上げ当初の課題は求人数と人材紹介業界の経験値

事業開始直後、圧倒的な求人数不足に直面

事業開始当初に抱えていた最大の課題は求人数の不足でした。circusAGENT導入前の2024年5月時点で、保有求人数はわずか10社未満という状況だったので、厳選した求人を渡すといってもバリエーションがとても足りません。

一方で、求人数に関しては譲れない部分もありました。数が多ければそれでいいというわけでもなく、求人を40社50社紹介するような形は絶対にしたくなかった。

今も基本的には1人の求職者に対して5社から10社ほどしか紹介しないようにしています。業界としてはかなり少なめですが、だからこそ提案する会社一社一社の深い企業理解や、なぜその求職者へ提案するのかという理由がすごく重要になるんです。

面談後は基本的にはLINEで求職者とコミュニケーションを取り、ピーク時には毎日連絡、面談や面接対策などでも3日に1回程度の頻度で実施しています。

どんなターゲット層へどうアプローチしているか

メインターゲットとする求職者は明確で、中途採用では25〜30歳の若手層で1〜2社経験の転職回数少なめ、職種はセールスやコンサル、業界はIT中心でHR業界も含むといった状況です。

なぜこのターゲットでやっているのかですが、私自身がセールスがビジネススキルにとってベースを作る職種だと思っており、市場価値が高いと考えるので、まずその分野からだと思っているためです。さらに業界的に伸びているところじゃないと成長機会を求職者に提供できないと思ったので、伸びている業界に限定しています。

新卒についてもターゲットとしている職種・業界は基本的には同じです。ただ大きな特徴は、当社が学生団体「ドットジェイピー」と独占契約を結んで、所属学生の就職支援をしている点が特徴です。

やってくるのは成長意欲が高く、ビジネスを頑張りたい方が多い傾向にあります。そのため面談の際に「今後どんな成長ラインを描けるのか」「どこが自分と合っているのか」を聞かれるので、こちらの提案の質を上げておく必要があります。

その点で、circusAGENT内にあるエージェント向けの情報や求人票にまとまっている内容・データがとても役に立ちました。

他社比較を経てcircusAGENTを選択

もともと求人データベースは使用経験あり。複数ツールを当初から契約

エージェントで手伝いをしていた時期に求人データベースは使っていたので、もともと求人データベースは絶対に使おうと思っていました。

そのため、circusAGENTと同タイミングで、クラウドエージェントやJoBins(無料)も同時に契約しました。最初なので結構投資はかかりましたし、求職者側でもスカウトのためにビズリーチ、マイナビなどのスカウト媒体も使ったので、同時期に投資はかなりありました。

UI・機能・求人数での優位性

circusAGENTの決め手は、UIと検索性、そして求人数でした。実際のサービス画面を見たときに、UIがとても見やすく、検索性も高いと思いました。グラフで見送り理由や内定者の男女比などが出ているのが分かりやすかったです。

なにより圧倒的に求人数が多くて、シェアリング求人で重複の求人がありますが、それでもなお豊富なバリエーションでした。

他と使い分けはしますが、circusAGENTが一番使いやすく、検索性と求人の量で圧倒的だと感じました。

求人DB導入後の成果、事前予測と実績を比較

目標を大幅に上回る売上実績に

2024年4月のcircusAGENT導入後、期末である2025年1月までの10か月間に、予定の売上をはるかに超えることになりました。

まず新卒は3〜4人ほど決まる想定で、300万円の目標を置いていました。それがcircus経由だけでも400万円と、大幅に予測越え。中途は1200万円の目標を立てていましたが、同じく大幅に超えることができました。

決定数も順調で、circusAGENT経由での決定が事業全体の約3分の2を占めています。その背景としては、とにかく推薦数を新卒・中途両方でたくさん出すことができた(集客がうまくいった)からだと思っています。

一番大きかったのは、集客後の求職者さんに「この会社だったら、最初の厳選求人とギャップがあるので、自分のことをわかって提案してくれる」と思ってもらい、グリップできたことです。その信頼感でとてもやりやすくなりました。

circusAGENTがいいなと思う理由が、「面接でこんなことを聞かれます」「こんな人が内定出てます」と伝えられる情報が揃っているところです。知らない業界でも「こういうことを聞かれるのか」「こういう風に回答した方がいいのか」ということが、シェアリング求人でも企業求人でも細かく書かれているので便利でした。

独自の活用法で他社との差別化を図る

ChatGPTとの連携とこまめな情報提供で提案力を強化

circusAGENTの職種記事(求職者に“そのまま”渡せる!業界・職種理解マニュアル)とChatGPTを連携させた活用もしています。職種記事をChatGPTに読み込ませて、要約文だけを求職者に渡す形です。もちろんURLも送りますが、それだけだとやっぱり見ないし見きれなかったりするので、要約してから渡しています。

求人票もChatGPTに読み込ませて、「その人に合うポイントは何なのか」「なぜ提案するのか」という部分を出力し、内容精査の上で提案しています。個人の面談内容と求人票を組み合わせて作ってもらう形です。

こうして事務的な業務をコンパクトにできた分、求職者への時間に還元し、こまめに面談・面接対策をしています。20社も30社も提案するわけではないので、『なぜ受けるのか』を10社分丁寧に説明できるのです。

自社採用でも予想外に成果を得られることに

今は自社採用のために募集をかけており、推薦が月10数件ほど上がってきています。どんどん採用候補者が推薦で上がってくるのはとても助かります。

工夫はしていて、候補者を集めるために、キーワード戦略をかなり研究しました。例えば『リクルート』というワードを入れておくと、候補者が上がってくるのが分かったので、『代表も元リクルート』と入れて検索に引っかかるようにしています。

手厚いCSサポートで機能を使い倒せるように

月次振り返りで事業全体での数値改善へ

毎月CSの柳田さんに振り返りをしていただいています。定例MTGでは、circusAGENTを活用した時の数字だけでなく、事業全体の数字も気にかけてくださっているのでありがたいです。毎月毎月「いいのかな?」というぐらい丁寧に対応していただいています。

他社の活用事例を教えてもらえることも大きなメリットで、自社で使い切れていない機能や資料について、「他の会社はこう使っていますよ」と教えていただけるので、改善に役立っています。

例えば、先述した「求職者に渡せる業界・職種理解マニュアル」はあまり使うイメージがなかったところ、「求職者さんにも渡した方がいいですよ」と言われ、それからよく使うようになりました。

RAとしては、「質問項目をうまく使った方がいい」とアドバイスされました。「面接当日などの緊急時に、連絡がすぐ取れるように連絡先を教えてください」「他社のどんなところを受けているか」という質問を設定することで、企業側へRAとして企業の信頼を得られるような情報共有をしやすくなりました。

候補者登録からの検索機能も便利でした。候補者を事前に登録してから求人を検索すると、その人に合いそうな企業が一覧で出てくる機能です。元々は毎回検索していましたが、登録の順番を変えるだけで手間が大きく減りました。

業界構造を変える強い理念をもって求職者に向き合う

「コンサルタント」としてどうあるべきか

僕らはキャリアアドバイザーじゃなくて、コンサルタントでありたいんです。ただただ求人票を渡してこの会社はいいですよと言うようなアドバイザーではなく、きちんとキャリアをコンサルティングする立ち位置でいたいと思っています。

一番業界の中で変えるべきだと思っているのは、結局お金をもらうのが企業様からなので、多くの会社がRA起点で推薦していることです。企業に採用されやすく採用ハードルが低いところに、とにかくエントリーさせるような。

あまり承諾していないのに推薦したり、候補者さんの理解をしていない状態で「とにかく受けましょう」と応募させるような構造自体を変えたいんです。リクルートにいたからこそ、そう強く思っています。「誰を見て仕事をしているんだろう」と思われるような構造を変えたいと思います。

5年、10年先の長期的なキャリア支援が重要

求職者起点で提案するということは、短期的な転職成功だけでなく、長期的なキャリア形成を重視するということでもあります。

短期離職してしまったら大事なキャリアが傷ついてしまいます。そうならないために提案する求人には心底納得して、自発的な気持ちで臨んでもらうべきです。具体的には、3〜5年の中期的なキャリアプランと、10年先のキャリアプランを考えてもらっています

3年未満で転職を繰り返すと、キャリアがきれいに積み上がっていかないし、経験も積み上がっていきません。少なくとも3〜5年を見据えて、「今回の転職でこの3年くらいで何を得たいのか、その後5年10年で将来的に得たいものは何なのか」を必ず設定するようにしています。

会社としてもそうで、もちろん売上を追ってはいますが、リファラル数や「もう1回相談があるかどうか」を大事な指標のひとつにしています。提案が良くないと、もうリファラルで紹介したいと思わないはずなので。

「採用人事くらい詳しくなる」という基準でやる

質の高い提案を実現するため、メンバーには「採用人事くらい詳しくなって提案」するよう言っています。自分が行きたい会社だと思わないなら提案しない方がいい。そこまで理解度を上げたうえで提案するべきです。

このやり方が浸透すれば、適当に提案するやり方が通用しなくなっていき、業界の発展にも役立つと思っています。

地方発・全国展開としての成長戦略

固定費を抑えた効率的な事業運営が可能になった

地元の愛知県に本社を置きながら全国の求職者・企業を対象としていますが、結果的にこれにはメリットが大きいと思っています。

まずcircusAGENTをはじめ求人データベースを使うことで、地方にいながら東京・全国の企業を提案できるというのがあります。東京にオフィスを持つよりは圧倒的に固定費を下げながら案件をたくさん提案できることになります。

私自身は、企業との関係構築のために東京出張は月2〜3回ほど行って企業との関係構築を行っています。

直接契約との両軸戦略で質と量の担保を継続

現在は直接契約の開拓とcircusAGENTを両軸で活用しています。この1年で80社ほど開拓していますが、求人データベースを使うほどたくさんの量を確保できるというわけではないので、やはりcircusAGENTを使いつつ、自社開拓も進める形になりそうです。

会社の将来展望と今後向き合う課題

急成長目標達成にはcircusAGENTがカギ

人材紹介を始めて1年で7000〜8000万円を目指せるぐらいまでのイメージを持てているので、いま事業成長段階にいます。採用中でもあり、上期で2人採用、今後もっとメンバーも増えるでしょう。

来期は会社売上3億円目標のうち、2億7000万円くらいまでは人材紹介の事業で売り上げたいと思っています。その目標を見据えた時に、やっぱりcircusAGENTなしではできないと思っているので、事業成長に活かしたいです。

質を保ちながらの規模拡大という課題

直近の課題は、質(理念)を保ちながらどう量(売上)を増やしていくかです。量を単純に増やすようなやり方だったら簡単に売上は上がると思いますが、やっぱりそこはずらしたくない。

きちんと目の前の人のキャリアに向き合い続けながら売上を上げていく、このバランスが課題ですね。どうやってこのレッドオーシャンの市場を勝ち抜くかというところが、今の一番の悩みです。

拡大に向けて重要なのが、理念に共感する人材の採用だと思います。メンバーの一人ひとりがそういう理念に共感しているかどうか。ビジネスとしては売上や給与が上がることも大事ですが、求職者起点で物事を考えられる人たちをどう社員として集めるかが次の課題です。

どんな人・会社ならcircusAGENTを活用できそうか

新人教育にも使えるので、経験が浅い企業に便利

支援歴が浅い新人が多い企業には特におすすめです。circusAGENTの情報を読み込むだけで、企業や業界の勉強になります。「こんな人が内定を取っている」などのcircusAGENTで出しているリアルな選考データは、なかなか実際に集められない情報なので、有益だと思います。

新人教育にも多分使えるだろうなと思っています。業界・職種理解マニュアルもそうですし、求人を読み込むだけでもかなり勉強になります。

小規模地方エージェントの救世主にも

小規模で地方に本社があるエージェントは、RAとして開拓する難易度が高いです。大きい会社には営業をかけても取り合ってもらえなかったり、そもそもあまり相手にしてもらえなかったりします。求人データベースなら自動的に求人が増えるので、その課題が解決できます。

さらに会社が小規模であればあるほど、CAとRAを分けるということができないので、両面をやらなければいけません。どこに注力するかのバランスが難しくなります。circusAGENTがあることで、RAとしての機能が不要になったり、CAとしても提案の質を上げられたりします。

立ち上げから現在までの振り返りから見て

集客を増やすべきなのか、求人数を増やすべきなのか、どっちからやるべきなのかというところは、立ち上げる時に悩みました。集客を増やしたところで出口(提案求人)がなければ難しいし、出口を増やしたところで求職者がいなければ結局売上にならない。このバランスを取るのが難しいと思いました。

でもcircusAGENTがあれば集客さえ頑張ればなんとかなるということが分かったので、最初の悩みの段階でcircusAGENTがあって良かったと思っています。

これから人材紹介を始める人や数名規模ならcircusAGENTがおすすめ

質を保ちながらどう量を増やしていくかがバランスとしては難しいですが、やっぱり求職者起点でいることが大事だと思います。どこまで行っても企業との関係も大切ですが、起点は求職者であるべきです。そこを起点にしながら、このレッドオーシャンの市場をどう勝ち抜くかが重要だと思います。

小規模の会社であればあるほど、circusAGENTのようなツールがあることで大きな差が生まれます。数名程度で会社をやっているところであれば、絶対にあった方がいいと思います。

編集後記

「ヒトの可能性が無限に広がる社会をつくる」という理念のもと、業界の常識に挑戦し続ける株式会社OVER DOOR。山田代表の「業界構造を変えたい」という強い想いと、それを支えるcircusAGENTの豊富な機能が見事にマッチした成功事例といえるでしょう。

インタビューを通じて特に印象的だったのは、山田代表の候補者に対する真摯な姿勢です。「5〜10社に絞った提案」「3〜5年先を見据えたキャリア設計」「採用人事レベルの企業理解」など、すべての取り組みが「その人のキャリアと真剣に向き合う」という一貫した理念に基づいています。

また、ChatGPTとの連携活用や自社採用への応用など、単なるツール活用にとどまらない創意工夫も光ります。立ち上がり時期の少数精鋭体制だからこそ、一つのツールから最大限の価値を引き出そうとする姿勢が素晴らしいです。

今期は全社で1億、人材紹介事業だけで7000万円を目指し、来期は人材紹介事業で2.7億円という意欲的な目標に向かって、どのような成長を遂げるのか。業界構造を変えるという大きな理想の実現に向けたOVER DOOR社の挑戦に、今後も注目です。